第三者である試験機関による製品独自の試験結果が存在するということが大切です。理容師は国家資格者です。ですので、キチンとした製品独自データがあることが我々のえ「衛生管理」にとっては最低条件になります。公開されている「成分の効果」を流用したり、実際に販売されている製品の濃度よりも濃い濃度での試験結果を表示したりする薬剤は使用するべきではありません。

下記のエビデンスは複合洗浄消毒システムにおける指定衛生管理品の製造販売元から提出された製品独自データになります。学術的データを引用・転用する製品はシステムには使用できません。更に複合洗浄消毒システムの確実性のために製造販売元に理容室まで出向いていただき、実際の施術工程でのATP検査などで実証データを作成しております。ですので、システムを独自に解釈して方法を変更したり、別薬剤などを使用したものには「一切適応されません」ので御了承ください。

エビデンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一般には、医学および保健医療の分野では、ある治療法がある病気怪我・症状に対して、効果があることを示す証拠検証結果・臨床結果を指す。エビデンスは、医療行為において治療法を選択する際「確率的な情報」として、少しでも多くの患者にとって安全で効果のある治療方法を選ぶ際に指針として利用される。

 【血液汚染器具に対する除タンパク効果】

実験的に血液で汚染させた歯科用器具を、医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」浸漬後に、器具に残留するタンパク質を定量して、除タンパク効果を確認することを目的とした。 
【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」;原液使用 (有効塩素濃度 500 mg/L、pH 6.0 ± 0.5)(実測値:有効塩素濃度 356mg/L、pH6.0)

【試験材料】

  1. 汚染対象品:歯科用器具「ミラートップ」(「Dental Mirror」吉田ミラートップ#4)
  2. 汚染物質:羊全血, ヘパリン処理 ((株)日本生物材料センター) 

【試験条件】

  1. 1) ミラートップへの血液塗布 ミラートップに血液0.01mLを塗布した (写真1参照)。洗浄方法
  2. あらかじめ25 ± 2°Cに保持した試験水50 mLを100 mL容量のガラス容器に分取し、血液塗布したミラートップを所定時間浸漬した。所定時間浸漬後に1%SDS (Sodium n-Dodecyl Sulfate) 10 mLが入った試験管内にミラートップを回収し、10分間超音波洗 浄機 (BRANSON 2210J, 90W) で処理後さらにボルテックスミキサーで撹拌して、 ミラートップに残留している血液を洗い出したものを、タンパク質定量用試料液とした。水道水浸漬条件は、試験水浸漬後に、水道水50 mL中に浸漬し、その後は前記同様の方 法で洗い出した。血液塗布直後に、浸漬せずに洗い出したものを、「初発」とした。
  3. タンパク質の定量 タンパク質定量用試料液を室温で1時間静置後、 BCA法で試料液1 mLあたりのタンパク質量を定量した (定量下限値 1.0 g/mL)。 
  4. 有効塩素濃度およびpH測定 試験直前に試験水「フィリオ30」の塩素濃度をAQUABAQ-102(柴田科学, ヨウ素法) で、pH を CMPACT pH METER, B-212 (HORIBA, ガラス電極法) で測定した。 また、すすぎ水として用いた「水道水」の残留塩素濃度を Pocket Colorimeter (HACH, DPD法) で測定した。 

【試験結果】
「フィリオ 30」に 5 分間浸漬後のミラートップに残留したタンパク質量は、17 g/mL (除去率 89.4%) 、水道水に 30 秒間浸漬後は 6.2 g/mL (除去率 96.1%) となった。一方、「グルタラール製剤 2.0%」に 5 分間浸漬後のミラートップに残留したタンパク 質量は、初発とほぼ同等の数値である 170 g/mL となり、水道水に 30 秒間浸漬したも のは 100 g/mL (除去率 37.5%) となった。「フィリオ 30」と「グルタラール製剤 2.0%」での浸漬洗浄による残留タンパク質量 の除去率を比較すると、5 分間浸漬後で「フィリオ 30」は「グルタラール製剤 2.0%」 の 10 倍、水道水 30 秒間すすぎ後では 10 倍以上の除去率差が認められた。 


【牛下痢症ウイルス(C型肝炎ウイルス代替)の不活性化試験】

 「次亜塩素酸弱酸性水溶液フィリオ30」のウシ下痢症ウイルス(C型肝炎ウイルス代替)に対する不活化効果を評価した。
【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」;原液使用 (有効塩素濃度 500 mg/L、pH 6.0 ± 0.5)(実測値:有効塩素濃度 414mg/L、pH6.0)

 【試験材料】

  1.  供試ウイルスの培養と調製方法:BVDVをウシ腎臓由来細胞株に感染させ、細胞培養面積の約90%以上が細胞変性効果を示したときー80度の冷蔵庫に凍結保存した。その後、凍結融解操作を2回繰り返し、3,500rpmで10分間遠心した上澄みを摂取し、限外ろ過膜で濃縮したウイルス液を供試ウイルスとした。

 【試験結果】
初期ウイルス感染価は5.8x10の4乗PFU/mLリットルであった。PBS(陰性対象)に30秒間作用させた場合の感染価は3.5x10の4乗PFU/mLであり、初期値からほとんど変動しなかった。一方「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液フィリオ30」をウイルスに30秒間作用させた場合、検出限界値(5PFU/mL)以下となった。


【血液負荷芽胞(枯草菌)に対する殺菌効力試験】

医療器具用洗浄液「高濃度弱酸性次亜塩素酸水フィリオ30」の血液負荷芽胞(枯草菌)に対する殺菌能力を評価することを目的とした。
【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度スーパー弱酸性洗浄水・フィリオ 30」;原液使用 (有効塩素濃度 500 mg/L、pH 6.0 ± 0.5)(実測値:有効塩素濃度 350mg/L、pH6.0)
  2.  グルタラール製剤;2.0%に希釈して使用・洗浄前ATP値2,601/洗浄消毒後ATP値44(タンパク除去率98.3%)

【試験材料】
負荷物質:羊血、ヘパリン処理(株式会社日本生物材料センター)
試験菌:枯草菌、芽胞液(NAMSA社製lot.GBS009-08)
 

*芽胞(枯草菌):消毒剤や熱に非常に強い抵抗力をもち120度の加熱でも15分以上かかると言われている。

 
【試験結果】
初期値は1.2x10の5乗CFU/mLであった。対照の生理食塩液に5分間作用させた場合の菌数は1.2x10の5乗CFU/mLであり、初期値から変動しなかった。試験品「フィリオ30」を血液負荷芽胞に1分間作用させた場合、定量下限値(1CFU/mL)未満となり、菌数対数減少値を示した。一方、試験品「2%グルタラール製剤」の5分間作用後の菌数は9.8x10の4乗CFU/mLとなり、対象と比較してほぼ変わらなかった。以上より「フィリオ30」は、作用時間1分でLRV=5.1以上の値を示しており、血液負荷芽胞に対する殺菌効果があると判断された。一方「2%グルタラール製剤」は作用時間5分での殺菌効果は認められなかった。


 【芽胞(枯草菌)に対する殺菌効力試験】

【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」;原液使用 (有効塩素濃度 500 ppm、pH 6.0 ± 0.5)
  2.  塩素系漂白剤/次亜塩素酸ナトリウム;原液5%使用(50,000ppm)

【試験材料】
試験菌:枯草菌6.6x10の9乗(66,000,000個)

*芽胞(枯草菌):消毒剤や熱に非常に強い抵抗力をもち120度の加熱でも15分以上かかると言われている。

【試験結果】
・塩素系漂白剤:放置時間30秒間/生菌数<1(検出されず)
・フィリオ30:放置時間30秒間/生菌数 1個


【浸漬試験】

【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」;5倍希釈液使用 (有効塩素濃度 100 ppm、pH 6.0 ± 0.5)

【試験材料】
合成ゴム、ステンレス(歯科用シリコンポイント)ポリカーボネート樹脂(歯科用開口器)、プラスチック、ゴム(歯科用バキュームホース及びホルダー)、鏡器具(歯科用ミラートップ)、スチール(歯科用スチールバー)
【浸漬時間】
2時間
【試験結果】

  • 合成ゴム
  • ステンレス(歯科用シリコンポイント)/変化は観察されなかった。
  • ポリカーボネート樹脂(歯科用開口器)/変化は観察されなかった。
  • プラスチック/変化は観察されなかった。
  • ゴム(歯科用バキュームホース及びホルダー)/変化は観察されなかった。
  • 鏡器具(歯科用ミラートップ)/変化は観察されなかった。
  • スチール(歯科用スチールバー)/腐食が観察された。

【浸漬試験】

【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」;5倍希釈液使用 (有効塩素濃度 100 ppm、pH 6.0 ± 0.5)

【試験材料】
スチール(歯科用スチールバー)
【浸漬時間】
10分間
【試験結果】

  • スチール(歯科用スチールバー)/腐食は観測されなかった。

【フィリオ30の解放オープンパッチテスト

【試験品】

  1. 医療器具用次亜塩素酸弱酸性水溶液「フィリオ30」 (有効塩素濃度 200 ppm、pH 6.0 ± 0.5)

【判定基準】
「皮膚刺激性・感作性試験の実施法と皮膚性状計測および評価」 皮膚刺激性試験 ヒトパッチテストに準じた皮膚 判定基準にて実施。 
【評価方法】
医師が判定基準に従って評価(塗布60分後、塗布24時間後) 
【試験結果】

  • オープンパッチテストにおける皮膚刺激指数は、フィリオ30の200ppmについては、0.0 であり、安全品であった。 

【食品衛生及び平成15年厚生労働省告示第261号26項目検査】

【試験品】
医療器具用洗浄液「高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ 30」5倍希釈液使用 (有効塩素濃度 100 ppm、pH 6.0 ± 0.5)
【検査結果】 検査対象:水質基準/検査結果:数値

  •  一般細菌:100CFU/mL以下/検査結果:0
  • 大腸菌:不検出/検査結果:不検出
  • カドミウム:0.01mg/L以下/検査結果:0.001mg/L未満
  • 水銀:0.0005mg/L以下/検査結果:0.00005mg/L未満
  • 鉛:0.1mg/L以下/検査結果:0.001mg/L未満
  • ヒ素:0.05mg/L以下/検査結果:0.001mg/L未満
  • 六価クロム:0.05mg/L以下/検査結果:0.005mg/L未満
  • 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素:10mg/L以下/検査結果:1.6mg/L未満
  • フッ素及びその他の化合物:0.8mg/L以下/検査結果:0.12mg/L未満
  • 有機リン:0.1mg/L以下/検査結果:0.001mg/L未満
  • 亜鉛:1.0mg/L以下/検査結果:0.005mg/L未満
  • :0.3mg/L以下/検査結果:0.005mg/L未満
  • 銅:1.0mg/L以下/検査結果:0.005mg/L未満
  • マンガン:0.3CFU/mL以下/検査結果:0.005未満
  • 塩素イオン:200mg/L以下/検査結果:34mg/L
  • カルシウム、マグネシウム等:300mg/L以下/検査結果:3mg/L
  • 蒸発残留物:500mg/L以下/検査結果:140mg/L未満
  • 隠イオン界面活性剤0.5mg/L以下/検査結果:0.002mg/L未満
  • フェノール類0.005mg/L以下/検査結果:0.0005mg/L未満
  • 有機物等:10mg/L以下/検査結果:0.2mg/L未満
  • pH値:5.8~8.6/検査結果:pH6.5
  • 味:異常なし/検査結果:異常なし
  • 臭気:異常なし/検査結果:異常なし
  • 色度:5以下/検査結果:0.4
  • 濁度:2以下/0.1未満
  • シアン:0.01mg/L以下/検査結果:0.001mg/L未満

【考察】
26検査項目全ての水質基準数値を下回る結果となった。よって、誤飲による障害はないことが立証された。ただし、飲料水ではないので、故意的に口に含んだり飲料はしないこと。

「ロータスクィーン」とは

特許取得のナノテクノロジーで血液やタンパク脂肪などの汚れを超微細に分散させる画期的な中性洗剤です。一般的な洗剤は油脂を一度分離しますが、油脂は再結合して配管の詰まりやニオイの原因になります。ロータスクィーンは特許製法により油脂分を超微細粒子状に分散させ、強力な汚れに浸透し洗浄効果を発揮すると同時に、油脂の再結合と再付着を防止します。家庭用洗剤では、界面活性剤は40%ほど含まれた製品が多いですが、ロータスクィーンは10%ほどに抑えられております。希釈濃度によりますが、泡立ちは控えめで泡切れも良いので作業効率も上がります。


歯科におけるATP試験

【試験実施日】
平成28年01月25日


【使用薬剤等】
・分散剤:ロータスクイーン
・殺菌剤:フィリオ30


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター PD-20(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・歯科用ミラー
・スポンジ
■試験状況
・歯科用ミラー(洗浄前)➡歯用スポンジで3人の口内を擦り、汚れを一つの容器に集めたものをミラーに付け、洗浄前の汚れとした。


【試験1】

洗浄前ATP値147,020
ロータスクィーン(原液
)浸漬10秒し水洗い後ATP値609(タンパク除去率99.6%)

【試験2】

洗浄前ATP値218,255
フィリオ30+ロータスクィーン(100倍希釈
浸漬5分し水洗い後ATP値521(タンパク除去率99.8%)

【試験3】

洗浄前ATP値145,619
フィリオ30+ロータスクィーン(500倍希釈)
超音波洗浄浸漬5分し水洗い後ATP値16(タンパク除去率99.99%)

【考察】
【歯科用ミラー】
試験1:ロータス原液および試験2:ロータス×100倍希釈では残留率は低いものの若干汚れが残留している状態でした。一方、試験3:×500倍希釈+超音波洗浄の結果は残留率が他の結果と比べ、1/20まで低下し高い洗浄力を発揮しました。


次世代衛生管理システムの切り札

フィリオ30ナノ溶液

 特許製品であるナノ洗浄剤「ロータスクィーン」をフィリオ30(原液500ppm)で200倍希釈〜1リットル中に5mlのロータスクィーンが含まれた溶液。

使用用途

理美容店における複合洗浄消毒システムとしては、老人介護施設・訪問出張理美容先・日本剃刀など塩素の影響を受けやすい器具などへの他に、オイルを使用したシェービングに使用したブラシ類や剃刀の洗浄工程に使用します。

 注意:フィリオ30とロータスクイーンの混合による効果は、それぞれ両者の効果が相性よく発揮できるように開発されている為、他の次亜塩素酸と混合は絶対にしないでください。又、フィリオ30もむやみに他の洗剤又は洗浄液との混合は絶対にしないでください。

【芽胞の除菌効果の評価試験】フィリオ30ナノ溶液(フィリオ30+ロータスクィーン)

【試験菌株】
枯草菌(Bacillus subtitles NBRC3134株)
【試験菌数】
8.3 x 10の7乗CFU/ml
【試験方法】
試料10mlに芽胞液を10μL(マイクロリットル)

【試験結果】

  • グルタラール製剤(2%):放置時間5分間/生菌数1.5x 10の5乗CFU/ml
  • イルガサンDP300+塩化ベンゼトニウム配合除菌洗浄液の原液:放置時間5分間/生菌数6.4x 10の5乗CFU/ml
  • フィリオ30(500ppm原液)+ロータスクィーン500倍希釈:作用時間10秒/生菌数<1(菌が検出されず) 

【血液汚染器具に対する除タンパク効果】

【試験目的】
実験的に血液で汚染させた歯科用器具を、医療器具用洗浄剤「洗浄ルネサンス」希釈 液に浸漬、または超音波処理後に、器具に残留するタンパク質を定量して、除タンパク 効果を確認することを目的とした。 
 【試験品】
医療器具用洗浄剤「洗浄ルネサンス」;紛体 
【試験材料】

  1. 汚染対象品:歯科用器具「ミラートップ」(「Dental Mirror」吉田ミラートップ#4)
  2. 汚染物質:緬羊全血液, ヘパリン処理 ((株)日本バイオテスト研究所, Lot.190)
  3. 試験品希釈液:3 DH 硬水(JIS K 3362);日本の水道水の硬度条件を反映したもの 

【試験条件】

  1. 血液の塗布方法;ミラートップに血液塗布後、直ちに浸漬または超音波操作

【測定条件】

  1. 「洗浄ルネサンス 50 倍希釈液」5 分間浸漬後、30 秒間水道水浸漬
  2. 「洗浄ルネサンス 200 倍希釈液」10 分間浸漬後、30 秒間水道水浸漬
  3. 「洗浄ルネサンス 400 倍希釈液」超音波 10 分間処理後、 30 秒間水道水浸漬 

【試験結果】
初発の血液塗布直後のミラートップから洗い出されたタンパク質量 160 μg/mL を基
準とした。
浸漬試験:「洗浄ルネサンス 50 倍希釈液」5 分間浸漬後、30 秒間水道水浸漬後のミラートップに残留したタンパク質量平均値は、3.2 μg/mL (除去率 98.0 %) となった。
超音波洗浄器使用:「洗浄ルネサンス 200 倍希釈液」10 分間浸漬後、30 秒間水道水浸漬後のミラ ートップに残留したタンパク質量平均値は、2.7 μg/mL (除去率 98.3 %) となった。測定 条件3「洗浄ルネサンス 400 倍希釈液」超音波 10 分間処理後、 30 秒間水道水浸漬後 のミラートップに残留したタンパク質量平均値は、1.3 μg/mL (除去率 99.1 %) となった。 


【浸漬試験】

【試験水】
洗浄ルネサンス200倍希釈濃度
【試験材料】
合成ゴム、ステンレス(歯科用シリコンポイント)ポリカーボネート樹脂(歯科用開口器)、プラスチック、ゴム(歯科用バキュームホース及びホルダー)、鏡器具(歯科用ミラートップ)、スチール(歯科用スチールバー)
【浸漬時間】
24時間
【試験結果】

  • 合成ゴム
  • ステンレス(歯科用シリコンポイント)/変化は観察されなかった。
  • ポリカーボネート樹脂(歯科用開口器)/変化は観察されなかった。
  • プラスチック/変化は観察されなかった。
  • ゴム(歯科用バキュームホース及びホルダー)/変化は観察されなかった。
  • 鏡器具(歯科用ミラートップ)/変化は観察されなかった。
  • スチール(歯科用スチールバー)/変化は観察されなかった。

【考察】
本試験では、医療器具用洗浄剤「洗浄ルネサンス」希釈液浸漬、または超音波処理に よる、血液汚染器具に対する除タンパク効果を検討した。本試験結果から、全ての測定条件で 98%以上の除去効果が確認された。 


【浸漬試験】

【試験水】

  1. 医療器具用洗浄液「高濃度スーパー弱酸性洗浄水・フィリオ 30」;5倍希釈液使用 (有効塩素濃度 100 ppm、pH 6.0 ± 0.5)

【試験材料】
スチール(歯科用スチールバー)
【浸漬時間】
10分間
【試験結果】

  • スチール(歯科用スチールバー)/腐食は観測されなかった。
 

抗菌スペクトラムが広く最も強力な消毒剤の一つとして知られる「次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)」は弱酸性領域にすることで塩素化学種の最も強い「次亜塩素酸(HClO)」となり、更に強い除菌効果が発揮されることは広く知られてます。塩酸などの酸を混ぜないで弱酸性に安定化させた特許製法(2015年1月特許取得)による次亜塩素酸弱酸性水溶液・フィリオ30に特許成分のナノ洗浄の効果を加えることで、油脂の汚れの分散除去と油脂に馴染みやすいことで、訪問理容などの特殊環境下での使用およびシェービングブラシの管理に適した弱酸性次亜塩素酸洗浄剤「フィリオ30ナノ」が生まれました。

「 フィリオ30ナノ」とは

 複合洗浄消毒システムでは、2種類の次亜塩素酸洗浄剤を指します。両剤をシステムでは「フィリオ30ナノ」として表記します。

・フィリオ30nanoクリーナー
フィリオ30にナノ洗浄成分が配合された200ppmの次亜塩素酸洗浄剤/市販品

 ・フィリオ30ナノ溶液
 特許製品であるナノ洗浄剤「ロータスクィーン」をフィリオ30(原液500ppm)で200倍希釈〜1リットル中に5mlのロータスクィーンが含まれた溶液。

「ロータスクィーン」とは

特許取得のナノテクノロジーで血液やタンパク脂肪などの汚れを超微細に分散させる画期的な中性洗剤です。一般的な洗剤は油脂を一度分離しますが、油脂は再結合して配管の詰まりやニオイの原因になります。ロータスクィーンは特許製法により油脂分を超微細粒子状に分散させ、強力な汚れに浸透し洗浄効果を発揮すると同時に、油脂の再結合と再付着を防止します。理美容店における複合洗浄消毒システムとしては、フィリオ30に添加してフィリオ30ナノとして使用する他に、オイルを使用したシェービングに使用したブラシ類や剃刀の洗浄工程に使用します。
 
家庭用洗剤では、界面活性剤は40%ほど含まれた製品が多いですが、ロータスクィーンは10%ほどに抑えられております。希釈濃度によりますが、泡立ちは控えめで泡切れも良いので作業効率も上がります。
 

 注意:フィリオ30とロータスクイーンの混合による効果は、それぞれ両者の効果が相性よく発揮できるように開発されている為、他の次亜塩素酸と混合は絶対にしないでください。又、フィリオ30もむやみに他の洗剤又は洗浄液との混合は絶対にしないでください。

【芽胞(枯草菌)除菌試験】フィリオ30nanoクリーナー

【試験水】

  • フィリオ30nanoクリーナー原液(200ppm)
  • グルタラール製剤(実用濃度2%)
  • フルタラール製剤(実用濃度0.55%)
  • 次亜塩素酸ナトリウム(1,000ppm)

【試験材料】
枯草菌、芽胞液(NAMSA社製NBRC3134株)/8.3x10の9乗CFU/mL(8,300,000,000個

*芽胞(枯草菌):消毒剤や熱に非常に強い抵抗力をもち120度の加熱でも15分以上かかると言われている。

【試験結果】

  • フィリオ30nanoクリーナー原液:浸漬時間20秒/生菌数4.3x10の1乗
  • フィリオ30nanoクリーナー原液:浸漬時間60秒/生菌数<1(検出されず)
  • グルタラール製剤(実用濃度2%):浸漬時間60秒/生菌数6.8x10の6乗
  • フルタラール製剤(実用濃度0.55%):浸漬時間60秒/生菌数6.5x10の6乗
  • 次亜塩素酸ナトリウム(1,000ppm):浸漬時間60秒/生菌数5.0x10の6乗

【芽胞(枯草菌)除菌試験】フィリオ30nanoクリーナー

【試験水】

  • フィリオ30nanoクリーナー原液(200ppm)
  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.02%:200ppm)
  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.1%:1,000ppm)

【試験材料】
枯草菌、芽胞液(NAMSA社製NBRC3134株)/8.3x10の9乗CFU/mL(8,300,000,000個

*芽胞(枯草菌):消毒剤や熱に非常に強い抵抗力をもち120度の加熱でも15分以上かかると言われている。

【試験結果】

  • フィリオ30nanoクリーナー原液(200ppm):浸漬時間60秒/生菌数<1(検出されず)
  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.02%:200ppm):浸漬時間60秒/生菌数6.8x10の6乗
  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.1%:1,000ppm):浸漬時間60秒/生菌数4.0x10の5乗

【芽胞(枯草菌)除菌試験】フィリオ30nanoクリーナー

【試験水】

  • フィリオ30nanoクリーナー10倍希釈(20ppm)
  • イルガサンDP300,演歌ベンゼトニウム配合除菌洗浄剤(10倍希釈)

【試験材料】
枯草菌、芽胞液(NAMSA社製NBRC3134株)/3.1x10の9乗CFU/mL(3,100,000,000個)

*芽胞(枯草菌):消毒剤や熱に非常に強い抵抗力をもち120度の加熱でも15分以上かかると言われている。

【試験結果】

  • フィリオ30nanoクリーナー10倍希釈(20ppm):浸漬時間10分/生菌数<1(検出されず)
  • イルガサンDP300,塩化ベンゼトニウム配合除菌洗浄剤(10倍希釈):浸漬時間60秒/生菌数6.8x10の6乗
  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.1%:1,000ppm):浸漬時間10分/生菌数8.0x10の6乗

【芽胞の除菌効果の評価試験】フィリオ30ナノ溶液(フィリオ30+ロータスクィーン)

【試験菌株】
枯草菌(Bacillus subtilis NBRC3134株
【試験菌数】
8.3 x 10の7乗CFU/ml
【試験方法】
試料10mlに芽胞液を10μL(マイクロリットル)

【試験結果】

  • グルタラール製剤(2%):放置時間5分間/生菌数1.5x 10の5乗CFU/ml
  • イルガサンDP300+塩化ベンゼトニウム配合除菌洗浄液の原液:放置時間5分間/生菌数6.4x 10の5乗CFU/ml
  • フィリオ30(500ppm原液)+ロータスクィーン500倍希釈:作用時間10秒/生菌数<1(菌が検出されず) 

 


ATP測定法(ATPそくていほう)とは、すべての生物の細胞内に存在するATP(アデノシン三リン酸)を酵素などと組み合わせて発光させ、その発光量(Relative Light Unit;RLU)を測定する方法のことである。ATPふき取り検査とも呼ばれる。細胞内の存在するATPは、酵素であるルシフェラーゼなどと反応させることにより発光する。この発光量はATP量が多いほど発光量(Relative Light Unit;RLU)が増す。この方法を利用して、食品業界や医療機関などでは器具の汚染調査、清浄度調査などに利用されている。これは、細菌や残渣などの汚染物質が残っているとATPが存在し、発光することによりモニタリング法として適切な衛生管理が行うことができるとされている。なお、この検査方法は、厚生労働省監修の「食品衛生検査指針微生物編2004」にも掲載されている。現在、ATP測定法により微生物の同定などを行うことはできない。宇宙開発分野では、惑星などで生物が存在しているかどうかの方法としてATP測定法が活用されている。2001年にキッコーマン株式会社が開発したATP測定器「ルミテスターPD-10」、2009年に発売された「ルミテスターPD-20」は、従来のATPだけではなく、ATPが加熱・変形したAMP(アデノシン一リン酸)も測定することができ、より精密な測定が行えるようになった(特許No.3409962)。

ウィキペディアよりhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ATP測定法

複合洗浄消毒システムATP測定試験

理容店におけるATP検査

【試験日】
平成28年2月11日


【使用薬剤等】
・洗浄ルネサンス(200倍希釈液)
・高濃度次亜塩素酸フィリオ30原液(500ppm)


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・シェービングブラシ
・替刃式剃刀


【対象物試験方法】
・試験物を理容店にてでた刈毛(人毛)と水溶性性整髪料を混ぜた微温湯に24時間浸漬


【検査方法】
理容店営業中と同じ状況下を想定し、検査を意識しないシンプルな作業を心掛けた。検査体の初期測定値を測る前の流水洗浄においては、法定消毒下で指定されている10秒以上ではなく、付着した刈毛(毛髪)を流す程度にしている。


【検体状態】
・シェービングブラシがこれだけの脂に汚染される環境は、通常の施術環境下では考えられない。しかし、石鹸を使用せずに直接剃った場合や、オイルなど使用した多様化するシェービング技術を踏まえて検査準備をした。
 
・剃刀はシェービングブラシ同様、通常以上の汚染環境にて浸漬させた。通常の施術環境下では刃部位以外は、シェービング工程において脂などが付着する可能性は低いが、剃刀全体に汚染させている。剃刀本体も新しいと金属部分の汚れが付着しづらいため、あえて10年以上前の古い剃刀を使用した。


【その他】
ティッシュペーパー


【検査結果】
シェービングブラシ/作業時間 1分
1・流水洗浄して計測/5341
2・洗浄ルネサンスをブラシ中心部に噴霧、軽く揉み洗いして水洗して計測/169 除去率96.9%
3・フィリオ30をブラシ中心部に噴霧して計測/96 除去率98.2%
 
・剃刀/作業時間 1分
・流水洗浄して計測/581
・ティッシュペーパーで包んで洗浄ルネサンス噴霧し、ティッシュにて拭き取り後に計測/207 除去率64.4%
・ティッシュペーパーで包んでフィリオ30を噴霧し、ティッシュペーパーにて拭き取り後に計測/45 除去率93%


【シェービングブラシ測定結果考察】
今回のシェービングブラシは脂に長時間浸漬させているが、実際はシェービングソープ(陰イオン界面活性剤)をブラシ内に含ませているので、最初の流水洗浄で泡と共にかなりの量のタンパク質は除去されると思われる。試験では、あえてタンパク質汚染された状況から行っている。
 
複合洗浄消毒システムにおける「第一次洗浄消毒」としてブラシ内部に洗浄ルネサンスとフィリオ30を噴霧して計測した。洗浄ルネサンスに含まれる成分(注1)は浸漬することにより効果が発揮されるため、2の計測値は非イオン界面活性剤と流水によるものと考えられる。この工程は「理容師法施行規則第25条」における洗浄工程を「非イオン界面活性剤」でシェービングブラシにも適応しているが、流水工程を増やすことにも意義があると思われる。その後に高濃度次亜塩素酸弱酸性水溶液「フィリオ30」をブラシ中心部に噴霧し、軽く絞った状態で計測しているが、2の数値は変化して最終的には3の数値は98.2%の汚染物質除去率となっている。
 
フィリオ30原液(500ppm)噴霧後は流水洗浄せずに自然乾燥させるが、その間にフィリオ30の第三者試験機関による効果(注2)が作用していくと考える。フィリオ30は、他生成法(2液/電解生成法)に比べても不純物がなく、次亜塩素酸自体は水に変化する性質とフィリオ30の安全性試験データ(注3)から考えても、その後の施術に使用しても問題ない。因みに、血液汚染の場合は最後にブラシ部分の煮沸消毒工程が必要である。


【剃刀測定結果考察】
クラシカルシェービングては、ラザーリングでの石鹸(陰イオン界面活性剤)において肌上のタンパク質は除去されているため、現場では1の数値程は高くないと推測される。
 
複合洗浄消毒システムにおける「第一次洗浄消毒」として洗浄ルネサンスのティッシュペーパーでの浸漬拭き取り作業は、「理容師法施行規則第25条」における洗浄工程を「非イオン界面活性剤」で対応している。ただ、行政指導においては「スポンジ」で擦って洗浄とあるが、「スポンジ」の汚染については触れていない。この「スポンジ」は使い捨てと指定されておらず、「使い回し」と考えると「スポンジの衛生管理問題」が発生する。このような理由から、複合洗浄消毒システムではティッシュペーパーを使用している。この時点の2の数値は「207」であり除去率64.4%であるが、これはティッシュペーパーにて物理的にタンパク質が除去されていると思われる。
 
さらに、再度ティッシュペーパーで剃刀を包んでフィリオ30原液(500ppm)を噴霧する。放置(他の器具の洗浄作業時間程度)した後に、ティッシュペーパーで水分を拭き取り、次の工程「第二次基礎消毒」の「エタノール浸漬」に移行させる。この時点が3の数値で、「45」除去率93%となっている。今回は脂の中に浸漬させて剃刀全体を付着させているための数値であり、通常のシェービング環境下では、更に除去率が高いことが予想される。フィリオ30においては第三者試験機関による効果(注4)が1分以下で不活性化が実証されているので、放置の時間目安としたい。また、ティッシュペーパーによる浸漬により、限られた量による作用になる為に、替刃への影響は考えられない。
 
エタノールはタンパク質凝固作用もある為に、エタノール浸漬による数値低下は僅かになる。その為、複合洗浄消毒システム下ではエタノール浸漬後の剃刀は第三次保管消毒として、洗浄ルネサンス200倍希釈液に浸漬させて保管させる。成分(注1)の働きでタンパク質98%除去が第三者試験機関により実証(注5)されている。この事から、複合洗浄消毒における「第一次洗浄消毒」「第二次基礎消毒」「第三次保管消毒」工程を経た剃刀はタンパク質汚れが除去され、菌やウイルスの不活性化状態であることが立証される。


注1:酵素・オキシドール成分・炭酸ナトリウム・非イオン界面活性剤(エーテル系)・他
 
注2:「血液汚染器具に対する除タンパク効果(北生発21_0817_1号)」・「ウシ下痢症ウイルス(C型肝炎ウイルス)不活性化試験(北環発24_0025号)」・「血液負荷芽胞(枯草菌)に対する殺菌効果試験(北生発24_0231号)」
 
注3:「水質検査結果報告書(報告番号00815934-1)」・「緩衝法次亜塩素酸水溶液の解放オープンパッチテスト」
 
注4:「ウシ下痢症ウイルス(C型肝炎ウイルス)不活性化試験(北環発24_0025号)」・「血液負荷芽胞(枯草菌)に対する殺菌効果試験(北生発24_0231号)」
 
注5・医療器具用洗浄剤「洗浄ルネサンス」による血液汚染器具に対する除タンパク効果の検討(北生発25_0350号) 

複合洗浄消毒nanoシステムATP測定試験

訪問理容において、訪問先で水道による流水洗浄ができない環境を想定した試験を行った。試験物をフィリオ30ナノにて洗浄消毒を行い、洗浄成分をフィリオ30噴霧により流水洗浄を行っている。


理容店におけるATP検査

【試験実施日】平成27年11月2日


【使用薬剤等】
・分散+殺菌剤:フィリオ30nanoクリーナー(※)
・殺菌剤:フィリオ30(原液および5倍希釈)


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・剃刀
・シェービングブラシ
・鋏
・トリマー刃
・手指
・布


【その他】
・泡立て用シェービングソープ
・拭取用ティッシュペーパー
・拭取用ウェットティッシュ


【対象物試験方法】
・試験物を理容店にてでた刈毛(人毛)と水溶性性整髪料を混ぜた微温湯に10時間浸漬


 【剃刀】
 フィリオ30nanoクリーナーを噴霧30秒し、ティッシュペーパーにより拭取ります。その後にフィリオ30原液(500ppm)を噴霧により洗浄成分を洗い流し、エタノールに10分浸漬させ測定。

洗浄前ATP値1,576/洗浄消毒後ATP値0.8(汚染物除去率99.2%)

 【シェービングブラシ】
 フィリオ30nanoクリーナーを噴霧30秒し、ブラシ部分を揉み込みます。その後にフィリオ30原液(500ppm)を噴霧により洗浄成分を洗い流して測定。

洗浄前ATP値3,424/洗浄消毒後ATP値2.3(汚染物除去率97.7%)

 【鋏】
 フィリオ30nanoクリーナーを噴霧30秒し、ティッシュペーパーにより拭取ります。その後にフィリオ30原液(500ppm)を噴霧により洗浄成分を洗い流し、ティッシュペーパーで拭取り測定。

洗浄前ATP値2,601/洗浄消毒後ATP値44(汚染物除去率98.3%)

 【トリマー(刃部位)】
 フィリオ30nanoクリーナーを噴霧30秒し、ティッシュペーパーにより拭取ります。その後にフィリオ30原液(500ppm)を噴霧により洗浄成分を洗い流して測定。

洗浄前ATP値1,406/洗浄消毒後ATP値21(汚染物除去率98.5%)


【考察】
剃刀、シェービングブラシ、鋏、トリマー刃 においては、従来の洗浄方法に較べ、汚れの残留率が格段に下がった。原因は、フィリオ30ナノが油脂やその他の粘性成分を微細化分散させ、粘着した汚れが被洗浄面から遊離し、水流やティッシュにより容易に除去されるようになるためと考えられる。
 
顕微鏡観察では、シェービングブラシから採取したサンプルを比較すると、洗浄前と較べ、洗浄後のサンプルの方が汚れや細菌のようなものが少なくなっていることが確認できる。
 
訪問先での複合洗浄消毒システムにおける洗浄過程において、フィリオ30は、殺菌効果を担うものであるのに対して、フィリオ30ナノは洗浄効果を担うものであり、殺菌洗浄工程としては双方を洗浄工程に組み込む必要がある。
 
細菌はタンパク質汚れの中に存在し、またタンパク質汚れの中で増殖する。また、肝炎やHIVなどのウイルスは血液の汚れの中に存在する。したがって、衛生管理上、殺菌効果を得るためには汚れを除去することが非常に重要であるが、被洗浄面に皮脂の付着があると、水、アルコールなどは油を落とす力が小さいため、皮脂と混ざった汚れが落ちにくい。フィリオ30ナノは皮脂を超微細粒子状に分散させるため、油も汚れも被洗浄面から除去する効果がある。
 
以上より、水道水による流水洗浄ができない環境下での殺菌洗浄にはフィリオ30ナノを組み込んだ洗浄工程が効果的である。

追加試験

 【手指】
  試験溶液に浸漬させた手指にフィリオ30nanoクリーナーを噴霧し10秒擦ります。その後にフィリオ30の5倍希釈(100ppm)を噴霧により洗浄成分を洗い流して測定。

洗浄前ATP値2,479/洗浄消毒後ATP値22.8(タンパク除去率99.1%)

 【手指】
 試験溶液に浸漬させた手指を、アルコールウェットティッシュで拭取り後に測定。

洗浄前ATP値3,406/洗浄消毒後ATP値5,586(タンパク除去率ー64.0%)

 【考察】
訪問先で水道水による流水手洗いができないことを想定した試験です。フィリオ30ナノとフィリオ30による洗浄により手指についたタンパク質汚れを除去することができた。しかし、エタノールが含まれたウェットティッシュで拭いた場合では、逆に値が増加しています。これは、ウェットティッシュだけでは感染予防ができないことを示してます。これは手指洗浄する流水施設がない店舗では、技術者の手指が感染源になっている可能性を示唆している。


歯科におけるATP検査・1

【試験実施日】平成27年12月3日


【使用薬剤等】
・分散+殺菌剤:フィリオ30nanoクリーナー(※)


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・歯科用ミラー


【その他】
・エタノールワッテ
・拭取用ティッシュペーパー


【対象物試験方法】
・従来方法
使用済試験体(洗浄前)をATP計測し、エタノール浸漬20秒から拭取り後にATP計測
・新規方法
使用済試験体(洗浄前)をATP計測し、フィリオ30nanoクリーナー浸漬20秒から拭取り後にATP計測


 【従来方法】

洗浄前ATP値27,591/洗浄消毒後ATP値12,545(汚染物除去率56.5%)

 【新規方法】

洗浄前ATP値26,708/洗浄消毒後ATP値97(汚染物除去率99.6%)


【考察】
■歯科用ミラーについて
従来の方法では45.5%もの汚れが残留していたのに対し、新規の方法では0.4%まで残留率が低下していた。これも洗浄の際、ミラー表面に付着していた汚れを、フィリオ30ナノが脂肪分やタンパクなどの粘性を低下させることで、より高率に剥離した事による効果だと考える。脂肪分やタンパク高分子などの分散効果により、殺菌剤の効きも当然高まっている


追加試験

 【歯科用タービン(外側)における洗浄試験】
エタノールワッテによる拭取り

洗浄前ATP値1,625/洗浄消毒後ATP値363(汚染物除去率77.7%)

 【歯科用ミラーにおける洗浄試験】
エタノールワッテによる拭取り

洗浄前ATP値27,591/洗浄消毒後ATP値12,545(汚染物除去率54.5%)

 フィリオ30nanoクリーナー噴霧からティッシュペーパーによる拭取り

洗浄前ATP値26,708/洗浄消毒後ATP値97(汚染物除去率99.7%)


歯科におけるATP試験・2

【試験実施日】平成27年9月24日


【使用 除菌剤等】
・分散+弱酸性次亜塩素酸・洗浄除菌スプレー:フィリオ30nanoクリーナー
・次亜塩素酸弱酸性水: フィリオ30(5倍希釈)


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・シリコーン印象物(歯型)
・ミラー
・スポンジ


【その他】
・拭取用カットメン


【実験目的及び方法】
①シリコーン印象物(歯型)における洗浄試験 
➡歯を印象物で歯型取り(下顎側全体)
➡型取り直後に印象物をATP測定(洗浄前)
わずかに濡らして顕微鏡観察用サンプルを採取
➡印象物を軽く水洗いし、ATP測定、及び、顕微鏡観察用サンプル採取
➡フィリオ30nanoクリーナーを噴霧して60秒放置後、ATP測定、及び、顕微鏡観察用サンプル採取
➡フィリオ30<5倍希釈>を噴霧後、ATP測定、及び、顕微鏡観察用サンプル採取
 
②ミラーにおける洗浄試験 
➡使用後のミラーをATP測定(洗浄前)
➡フィリオ30nanoクリーナーをスプレーし、60秒放置後ATP試験
➡フィリオ30<5倍希釈>を噴霧し、カットメンで拭き取り後、ATP測定
 
③スポンジの洗浄試験 *手洗い
試験対象;新しいスポンジに水を吸わせ、シンクをこすったもの。
➡スポンジを絞り、絞り液をATP測定(洗浄前) 及び、顕微鏡用サンプル採取
➡フィリオ30nanoクリーナーでもみ洗いし、水道水で濯いだ後
絞り液をATP測定(洗浄後) 及び、顕微鏡用サンプル採取
 
④採取したサンプルの顕微鏡観察


 【シリコーン印象物(歯型)における洗浄試験】

洗浄前ATP値225,771/水洗い後ATP値110,101(汚染物除去率48.8%)
フィリオ30nanoクリーナー洗浄後ATP値1,567(汚染物除去率99.3%)
フィリオ30(5倍希釈)ATP値916(タンパク除去率99.6%)

ミラーにおける洗浄試験】

洗浄前ATP値151,498/フィリオ30nanoクリーナー洗浄後ATP値1,199(汚染物除去率99.2%)
フィリオ30(5倍希釈)ATP値223(汚染物除去率99.9%)

スポンジの洗浄試験】

洗浄前ATP値648/フィリオ30nanoクリーナー洗浄後ATP値33(汚染物除去率95%)


歯科におけるATP試験・3

【試験実施日】
平成28年01月25日


【使用薬剤等】
・分散剤:ロータスクイーン(以降ロータス)


【計測器具】
・ATP計測器:ルミテスター PD-20(キッコーマン製)


【洗浄対象物】
・歯科用ミラー
・スポンジ
■試験状況
・歯科用ミラー(洗浄前)➡歯用スポンジで3人の口内を擦り、汚れを一つの容器に集めたものをミラーに付け、洗浄前の汚れとした。


【試験1】

洗浄前ATP値147,020/ロータスクィーン(原液)浸漬10秒し水洗い後ATP値609(汚染物除去率99.6%)

【試験2】

洗浄前ATP値218,255/ロータスクィーン(100倍希釈)浸漬5分し水洗い後ATP値521(汚染物除去率99.8%)

【試験3】

洗浄前ATP値145,619/ロータスクィーン(500倍希釈)超音波洗浄浸漬5分し水洗い後ATP値16(汚染物除去率99.99%)

【考察】
【歯科用ミラー】
試験1:ロータス原液および試験2:ロータス×100倍希釈では残留率は低いものの若干汚れが残留している状態でした。一方、試験3:×500倍希釈+超音波洗浄の結果は残留率が他の結果と比べ、1/20まで低下し高い洗浄力を発揮しました。